<高Br・低Hcj磁石の減磁曲線と不可逆減磁>
この図はNeo50材の減磁曲線に4本の「パーミアンス直線」を入れたもの。
パーミアンス係数が最も高い2.0の直線は150℃のBH曲線上でも交点は屈曲点のわずかに上の直線上にあり、この形状では150℃でも「不可逆減磁」は大きくは無いと予測される。しかしパーミアンス係数1.0では150℃になると屈曲点の下になり不可逆減磁が問題になってくる。同様にパーミアンス係数0.5では100℃で、パーミアンス係数0.2では50℃でも不可逆減磁は起こりそうなことがわかる。
それでは、実際のネオジム磁石で熱による不可逆減磁がどのような状況で起こるか、またどうしたら防げるか考えてみましょう。まず、大きなエネルギー積、大きなBr値を持っていますが、保磁力Hcjが低いNeo50材についてみることにいたします。
この図は2ページ前のNeo50材の減磁曲線に4本のパーミアンス係数の直線を入れたものです。前ページでお話をしましたパーミアンス係数と動作点の関係から、この材質の不可逆減磁の様子がこれで推測できると思います。パーミアンス係数が最も高い2.0の直線は150℃のBH曲線上でも交点は屈曲点のわずかに上の直線上にあり、この形状では150℃でも不可逆減磁は大きくは無いと予測されます。しかしパーミアンス係数1.0では150℃になると屈曲点の下になり不可逆減磁が問題になってきます。同様にパーミアンス係数0.5では100℃で、パーミアンス係数0.2では50℃でも不可逆減磁は起こりそうなことがわかります。
それでは実際にどうでしょうか。次のページで確認してみましょう。
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