60.永久磁石の形状と鉄板の吸着力(吸引力)

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<磁石の形状と鉄板への吸着力の関係>
磁束密度と同様に、磁石が厚くなるにしたがってある程度の厚さまで鉄板の吸引力も急激に増加してゆき、徐々に吸引力の増加量が減って飽和する。つまり、磁石の厚みを増せば吸引力を大きくすることができるが、ある厚み以上になると吸引力の増加は期待できなくなる。また、薄い磁石の場合、磁石の裏側に鉄板をつけると磁束密度が大きくなるため吸引力も増加する。

永久磁石の高さ(厚み)寸法と鉄板吸着・吸引力

このグラフは横軸に磁石の厚みまたは高さを取り、縦軸に近似計算をした鉄板に対する「磁石の吸着力・吸引力」「磁石のパーミアンス係数」をとって、ネオジム磁石N50の鉄板と磁石のギャップ距離X=0およびギャップ距離X=5mmの場合について示したものです。
やはり磁束密度と同様に、磁石が厚くなる、すなわちパーミアンス係数が大きくなるにしたがってある程度の厚さまで鉄板の吸引力も急激に増加してゆきます。
そして、やはりパーミアンス係数が3あたりから徐々に吸引力の増加量が減って飽和してゆきます。

このことは、磁石の磁化方向の厚み・高さが大きいほど吸引力は大きくなりますが、ある大きさ以上になりますと吸引力の増加は期待できなくなるということを意味しています。

また、薄い磁石の場合、磁石の裏側に鉄板などのヨーク材をつけますと、磁束密度が大きくなりますから、吸引力も増加します。

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