<ネオジム磁石の磁場成形工程>
この図は磁場成形機中心部だけを模型的に示した図であり、実際の成形機はそのほか頑丈なフレームや油圧システムなどで構成されている。微粉砕された材料粉は、磁場成形機にセットされる。磁場成形の方法は大きく分けて二種類ある。一つは圧縮方向と磁場方向が直交している「直交磁場成形法」でありもう一つは圧縮方向と磁場方向が平行な「平行磁場成形法」である。なお、いずれの成形法でも、材料粉末および成形体の酸化を極力防ぐため、「窒素ガス中での雰囲気成形」を行うことが多い。
この図は磁場成形機の磁場を発生するコイルと金型付近だけを模型的に示した図になりますが、実際の成形機はそのほか頑丈なフレームや油圧システムなどで構成されています。
微粉砕された材料粉は酸化を防ぐ容器で運搬されて、磁場成形機にセットされます。磁場成形の方法は大きく分けて二種類あります。一つは圧縮方向と磁場方向が直交している「直交磁場成形法」でありもう一つは圧縮方向と磁場方向が平行な「平行磁場成形法」です。
直交磁場成形法は結晶が並ぶ方向が圧縮方向に対して直交していますので、磁場方向に結晶が並びやすく、結晶が並んでいる割合をあらわす、いわゆる「配向度」が大きくなり、高性能磁石となり易い方法です。ただし、実製品に近い形状を成形するには制限が多く、また多数個取り成形には不向きです。一般的には、この成型方法は高性能磁石のための大きなブロックを成形することが多いようです。
一方、平行磁場成形法は結晶が並ぶ方向が圧縮方向に対して平行ですので、圧縮方向と同じ磁場方向に向いた結晶が圧縮による摩擦で方向が乱れやすく、「配向度」が少し低下する傾向になります。ただし、円柱型やリング型、セグメント型などの磁石は金型により成形しやすく、さらに多数個取り成形も可能ですので、実製品に近い形状の大量成形に向いています。
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